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ありがとうとごめんね

きらきら星をみつけたおはなし

童謡『きらきら星』は、フランスでは初恋の歌だという話を小説で読んだことがある。

くわしい経緯はわからないけれど、あまずっぱい初恋のメロディを、夜空にまたたく星の歌に翻訳するなんて素敵だなと思った。

 

 

 

わたしはこれまでジャニーズに縁がなかった。というか、そもそも芸能人のファンになったことがほぼなかった。

 

母は非ジャニオタ、ひとりっ子なので兄弟姉妹からの影響も受けず、友達にジャニオタはいたけれど彼女たちの沼に手招きされることもなく。

 

唯一わたしがジャニーズというきらきらした文化に触れるのは、こたつでぬくぬくしながら紅白を観て、その流れでカウントダウンコンサートを観る大晦日の夜くらいだった。

これだけは毎年必ず観ていた。謎に。

元々バラエティも音楽番組もそんなに好きではなくて、テレビを観ること自体少なかったのに。なぜかわからないけど、さぁて今年も観なくちゃ!年越さなくちゃ!という使命感があって、毎年律儀にNHKからフジテレビへとチャンネルを切りかえていた。謎に。

(T越さんの『逆に』みたいに言うんじゃないよ)

 

母に「今年もジャニーズ?〇〇って意外とジャニーズ好きよね」と言われても、「いやべつに好きじゃないけど……大晦日だし…モゴモゴ…」などというナゾの言い訳をしている時点で怪しいものである。

でも、好き!応援したい!お金落としたい!!(チャリンチャリン!!)という特別な(?)感情を抱くグループや担当ができたことはなかった。

 

2018年12月31日。紅白が終わり、いつものようにチャンネルを切り替えたわたし。いろんなグループが歌を歌って、パフォーマンスして、その中にはNEWSの大切な楽曲、『生きろ』もあって、このときはまだなにも知らないから、「うわぁ手越くんやっぱり歌上手だなぁ。増田くんずっとにこにこしてる、かわいいなぁ」とかふんわり思うくらいだった。

 

2019年の初夏、ジャニーさんが亡くなった。

テレビ局は、ジャニーズのグループが歌って踊る映像をたくさん流してくれた。その影響で、わたしはキンプリに4日間だけハマる。エッどうしたどうした急になに?って言わないで!ここ掘りさげると長くなる!わたしもわかんない!!(わたしもわかんない?)

とにかく4日間ハマったんです(圧)

動画漁りまくって4日間だけめっちゃキンプリキンプリ言ってた。4日間って。にわかもびっくりのスピード感!

 

え〜〜まとめると、ジャニーさんが亡くなられたことがきっかけで、今まで深く知ろうとしてこなかった『アイドル』というジャンルに興味を持つようになった。

 

 

7月13日、キンプリがみたくて、わたしは2018-2019のカウコンの動画を探した。デビュー曲を歌うキンプリはかっこよかった。

 

だけど、もっと目が離せないグループを見つけた。

 

力強いイントロ。輪になって向かい合う四人。カメラが一人ひとりの表情を抜いていく。きゅ、と唇を結ぶひと、強い目をするひと、前を見つめるひと、おだやかに微笑むひと。

 

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『生きろ』を歌うNEWSだった。

 

小山くんてこんなふうに歌うんだ、

加藤くんのロングトーン凄い。

手越くんはやっぱり圧巻で、彼の歌にどうしても心が揺さぶられる。

増田くんの声、強くてやさしくてかっこいいな。

ソロパートから大サビへと駆け抜ける四つの歌声。

四人が一列になって踏みしめるように歩き出すところはあまりにも格好いい。

 

ボクの背中には羽根がある を歌うNEWSも輝いていた。たくさんのファンに囲まれて、先輩の大切な曲をやさしくやさしく歌い上げる四人はとても幸せそうだった。

 

増田くんの笑顔は、やっぱりかわいかった。

 

 

 

わたしは夜な夜なNEWSについて調べた。

夢中になって歌を聴いた。

ウィキペディアを読んだり、『NEWS』と検索してもうまく出てこなくてこまったり、とにかくNEWSのことを少しでも知りたくて必死だった。

山下くんと錦戸くんがいたことは知っていたけど、元々9人グループだったことは知らなかった。何回も転び、何回も立ち上がってきたグループだということを知らなかった。

 

ハッと気がつけば外の星が見えなくなっていて、朝が来ていた。びっくりした。わたしは今まで、一睡もできない夜というものを過ごしたことがなかったから。こんなに一生懸命になってたんだ、とすこし笑ってしまった。

 

とてもしあわせな徹夜明け、わたしは妙に冴えた頭ではっきりと決めた。

 

この人たちを応援する

ということ。

 

 

 

2019年7月14日

わたしはこの日、NEWSを見つけた。